注目技術

お問い合せ先:港湾・海岸グループ
■ はじめに
 NEWJECでは水理模型実験に代わる検討手法の1つとして、粒子法※)(MPS法)に基づく数値計算手法を提案しています。
 これまでは困難とされていた砕波や越波などの水理現象を可視化することで、現象の把握をより理解し易い形でご提供できると考えています。
■ 技術提案のねらい
 従来海岸分野では、護岸を越波する波の動きや、波により移動する砂や構造物の挙動を把握するため水理模型実験を行ってきました。

 水理模型実験は現象を具体的に把握するには適した方法ですが、実施するにあたり工期やコストが問題となる場合が少なくありません。
 一方コンピュータグラフィックス技術の分野では、水流や煙、炎などをより本物らしく見せるため、シミュレーション技術の取り込みが盛んに行われています。

 NEWJECでは、工期の短縮とコストを抑えることができ、またコンピュータグラフィックス技術との融合による複雑な波の動きなどを可視化する方法として粒子法を用いた計算手法を提案しております。この計算手法については、京都大学大学院工学研究科・後藤仁志教授の研究室との共同研究を行っております。
 この手法を用いることで、例えば、計画する対策工等の具体的な効果を、地元住民等へ分かり易く説明することが可能であると考えます。
■ 粒子法を用いた解析技術の特徴
 ○ 砕波による波の分裂や合体、砂や構造物の複雑な移動現象を可視化することができる。

 ○ 設計条件として必要となる物理量(例えば、波圧、越波量や構造物の移動量)を求めることができる。

 ○ 差分法や有限要素法と異なり計算格子を持たないため、変形の大きな現象の取り扱いが可能となる。
■ 計算事例(1)
【シミュレーション結果】 【水理模型実験結果】
コの字状に上版の張り出した護岸に対して、波が砕波し越波する状態をシミュレーションで確認しました。
これに対して、水理模型実験の状況と比較したところ、現象の再現性も良く、また越波流量を計算した結果も実験値と良い精度の結果が得られております。
 
■ 計算事例(2)
構造物の水中突入時の速度 Case1<Case2
波による構造物の移動と落下後の水中での挙動についてシミュレーションを実施しました。
構造物の海中への突入速度の違いにより、水中落下地点の違いや落下時の挙動が異なることを確認しました。

【Case1】

【Case2】
関連サイト[外部リンク]
 京都大学大学院 工学研究科 社会基盤工学専攻 後藤仁志教授
  http://particle.kuciv.kyoto-u.ac.jp/