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ATTENTION TECHNOLOGY

H-ADCP断面流量観測システム

NETIS登録期間終了(登録番号 KK-040081)
お問い合せ先:河川グループ
はじめに
流量は河川やダム管理を行っていく上での基本データで、その精度が計画や維持監理に大きく影響します。しかし、これまで流量を精度良く観測する方法が無く、管理者に多大な費用と労力が必要とされてきました。

そこで当社は、関西電力(株)の協力のもと、新型の超音波ドップラー式流速計(H-ADCP*)を用いた流量観測システムを開発しました。(平成13年度土木学会地球環境技術賞、平成14年度ダム工学会技術開発賞 受賞)
*(Horizontal Type of Acoustic Doppler Current Profilers)の略

● 洪水時でも、安全・高精度に流量を把握 ●
● 河川等の水理情報をリアルタイムで取得 ●
このようなニーズにお応えすることが出来ます。

本システムの特徴
H-ADCPを専用の装置にて上下昇降および回転駆動させることにより、流水断面の流速分布をスキャンニングします。
各格子面積と得られた流速値から断面流量を算出することで、精度の高い流量を得ることができます。
また、観測結果は光ファイバー等の通信システムを介し、リアルタイムにオフィスへ転送することができます。
システム構成
H-ADCP 流速センサー
周波数600KHz、最大計測距離100m
流速精度±1cm/s、分解能0.1cm/s
流速測定範囲0.01~10m/s
水位計
圧力式水位計
昇降装置
精度0.5cm以内、昇降速度約8sec./m
回転装置
回転角度0~70°、精度0.1°、分解能0.01°
回転速度約0.5sec./°、水中傾斜計
H-ADCP 制御盤
シーケンサー、サーボアンプ、電源供給など
データ収集・コントロール装置
スキャンニング制御装置、データ収集・演算、データ転送
システム構成 テレメータにてデータ転送
観測方法
  • (1)流速計を水中で移動(上下昇降)
  • (2)水中で回転(スキャンニング)
  • (3)回転しながら流速分布を計測
  • (4)得られた流速分布と断面積から流量を算出
  • *)観測方法は、上下昇降と回転を自由に組み合わすことができます。
観測方法
H-ADCPとは

H-ADCPとは、水平方向に流速を計測するドップラー流速計(ADCP)の総称です。
これまでのドップラー流速計は、ビームが拡がるために水平方向の観測には適しませんでした。
このため本システムでは、ビームを絞り込み水平方向でも計測可能な新型H-ADCPを使用しています。

H-ADCPとは1
H-ADCPとは2
流速・流量データ
流速・流量データ

流量算出方法について

本システムでは円筒座標系により断面をメッシュ分割し、各メッシュの流速データを積分して流量を算出することが可能です。
したがって、複雑な流速分布が生じても、精度良く流量を算出することが出来ます。

断面流速分布データ
断面流速分布データ
河川感潮部での観測結果によると、塩水遡上による逆流の状況や出水時の流れの状況を良好に捉えています。
このように、本システムでは通常の河川のみならず、河川感潮部やダム背水区間など、これまで流量把握が困難であった場所でも観測が可能です。