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Shunro Yamano
山野 旬郎

山野 旬郎

  • 基盤技術部門
    地球環境グループ
    環境チーム
  • 2017年入社
    海洋科学技術研究科
    海洋生命科学専攻

時には機材をかつぎ山に登る。
自然のある快適な暮らしを
守るために。

小さなころから海の魅力に惹かれ、海洋系の大学へ。大学院では、 海の森である“藻場”を研究。環境の方面から社会インフラの整備に関わりたいと建設コンサルタントを志望。「出身である関西を地盤に全国展開」「総合建設コンサルタント」であることが決め手となり、ニュージェックへ入社。

EPISODE 1 現在までのキャリア

自然環境や水環境、
生活環境の調査から、
自然公園の整備も担当。

入社から一貫して環境チームに所属。1年目は大阪配属で、洋上風力発電の環境アセスメントに参加させてもらいました。私の担当は、調査が終わったデータを整理し、予測・評価すること。主に水中音が、魚や海棲哺乳類にどのような影響を及ぼすかがテーマでした。
当時、日本では洋上風力発電の知見が少なく、もちろん私も知らないことばかり。予測・評価に関わる標準・基準や海外での知見を勉強することに必死でした。調査範囲も海から陸へとまたがり大規模で、データも膨大に。報告書も1000ページを超えて、とりまとめに大変苦労しましたが、1年目から大きな仕事の一端を任せてもらい、いい経験になりました。
2年目からは東京へ異動。社会インフラの建設事業等に関わる自然環境や水環境、生活環境の調査・解析・予測・評価・保全対策の検討が主な仕事です。また現在、主業務として取り組んでいるのが自然公園の整備。具体的には、登山道の整備計画業務を担当しています。登山道は、人の活動や風雨によって大きく侵食され、計画立案時には非常に重要な検討課題です。しかし当然、登山道整備はそれだけを考えていれば良いという訳ではありません。地形や土壌の侵食対策以外にも、人々の安全の確保、さらには山岳景観の保全や植生への配慮、生物多様性の保全、維持管理対策など課題が多岐にわたります。従って、さまざまな環境要因を分析し、計画を検討していきます。

山野 旬郎

EPISODE 2 仕事の面白さや難しさ

自然は、人間の予定に
合わせてはくれない。

私がこれまで担当したのは、栃木の那須岳や島根の三瓶山など。当然、調査のために山に行くのですが、やっぱりアウトドア活動は楽しいですね。
これまでは、山岳地帯に大きな測定機器を持ち込むことが困難だったため詳細な地形分析が困難でしたが、今はドローンのようなUAV(無人航空機)を用いたレーザー測量や写真測量など新しい技術を用いた測量に挑戦することで、より精度の高い地形分析ができるようになりました。3次元の詳細なデータや写真があれば、どこが問題で、どこが影響して侵食が起きているかなど俯瞰的な解析ができるわけです。原因を突きとめることができれば、たとえば排水施設の整備や防護ネット・柵の設置による植生の回復などの対策を講じていきます。時には園地や展望所の計画など、調査から解析や整備の計画設計までプランニングできるのは、とてもやりがいがあります。本来は、自分が立てた計画をもとに、実際に施工された現場を見ればもっと実感が沸くのでしょうが、まだいずれも確認できていないので、これからの実現を楽しみにしています。
難しさといえば、自然相手なのでなかなか計画通りにはいかないことも。北海道の大雪山を担当した際には、重い機材を担いで丸一日かけて山頂まで登ったものの、晴れ間がなく風も強く、UAVでの計測精度が出ないので断念。再登頂になりました。やり直しになると、調査計画を再度立てて、外部パートナーさんなど日程調整を行うなど大変になりますが、仕方ありません。気候はコントロールできないですからね。

登山道の現地調査
登山道の現地調査

EPISODE 3 社会への貢献やビジョン

再生可能エネルギーや
グリーンインフラの整備を
担いたい。

環境チームの仕事は、その名の通り、直接自然環境と相対する仕事です。やはり自然があってこその人の暮らしなので、安全で快適な暮らしのための社会インフラ整備と自然環境の保全との橋渡しを担っているという実感があります。まさに「自然と人を技術で結ぶ」ですね。とはいえ、まだまだ勉強中。環境の仕事は、基準や条例など覚えなければならないことも多く、もっと経験を積んで知識を増やしていかなければと思っています。先輩や上司は、それぞれに得意分野を持っていて、必ず特定の分野に詳しい人が見つかります。どんな分野でも質問すれば教えてもらえるのは、非常に恵まれていると思います。
これからの社会は、低炭素社会や自然共生社会が大きなテーマになってくるでしょう。次のチャレンジとして、再生可能エネルギーに関わる環境アセスメントやグリーンインフラの整備、気候変動に関わる生物の保全対策などの仕事に関わっていきたい。その中で、大好きな海と、また仕事できたらいいなあと思います。

山野 旬郎

私の大事にする
行動指針

プロ意識

調査の精度をあげるための計画、各現場の状況に合わせたデータ解析や保全対策の検討、伝わりやすいとりまとめ等々。常に建設環境分野のプロフェッショナルとして仕事するために心がけています。

PRIVATE

釣り
仕事では山へ行くことが多いですが、休日は海を満喫しています。
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