
鎌田 恭平
- 基盤技術部門
地圏グループ
地質第二チーム - 2020年入社
国際資源学部
国際資源学科
地面の下に思いをめぐらせ
正しく伝える通訳へ。
北海道生まれで、大学は秋田へ。いろいろな場所に住んでみたいという思いもあり、「“関西最大”の建設コンサルタント」という言葉に惹かれて入社。大学時代の友人たちがエネルギー関係に進む中、コンサルタントという他とは違う立ち位置も気に入っている。
EPISODE 1 現在までのキャリア
地質調査と地質解析で、
見えない地盤を推測する。
ダムやトンネルなどすべての構造物は地盤の上にできています。設計する際に、地質などその地盤の状態を調査、解析するのが、私が属する地圏グループ。例えば、巨大ドリルで穴を掘りながら、地質や岩盤の状態を調べていくボーリング調査は、みなさんもテレビなどで見たことがあるんじゃないでしょうか。
地面の下という見えない部分を探るのが私たちの役割ですが、実際に現場に行くことが多いのも特徴。私も1年目から2年目にかけて、長崎県のダム現場の地質調査を担当。ボーリング工事の協力会社さんに指示を出し、掘削しながら試験を行う現場を任されました。精度を高めるために協力会社さんにお願いするのは知識がない中で大変でしたね。1年目は上司がついてくれていましたが、2年目からは私一人!「おいおい、大丈夫か?」と不安にもなりましたが、協力会社のベテランさんにも助けていただき、遠隔で上司と相談しながらなんとか任務を果たすことができました。
ニュージェックでは若手のうちに海外を経験させようという育成方針があり、3年目のときに海外研修グループへ異動。インドネシアの「アッパーチソカン揚水発電所建設プロジェクト」に、地質担当として参加しました。まだまだ技術的には開発途上なので、例えばボーリング調査にしても日本ほど精密には行えません。精度の高くないデータでどのような推測をしていくのか大変苦労しましたが、上司と調査を進めていく中で、たくさんのことを学べたと感じています。長崎もインドネシアも、どちらも自分を成長させてくれた案件でしたね。

EPISODE 2 仕事の面白さや難しさ
地盤スケッチに
グラウチング解析。
最適解を見つけて設計へ。
4年目から現在にかけては、福井県にある大型ダムの地質解析を担当しています。コンクリートを打設する場所の地質が本当に大丈夫かどうかを、掘削を進めながら地盤を調べます。岩盤スケッチといって、1/100スケールでスケッチしながら、その場所の地質分布や構造、岩盤の良し悪しを書き込んだ資料をつくるんです。写真も撮りますが、スケッチは手描きなんですよ。その上でダムの基礎地盤として大丈夫かどうか再度検討していくわけです。
また、地質によっては湛水時に地盤から水が漏れてしまうこともあり、それを防ぐためには地盤改良を行わなければなりません。それを調べるのが「グラウチング解析」。ボーリング調査のように穴を開けて水を流し込み、水が抜けていく原因が地質や断層など何にあるのかを調べます。その上で、穴にセメントを流し込むなどして地盤改良を行うわけです。
この仕事のやりがいは、やはり限られたデータから見えない地下を推察し、最適解を導いていくことじゃないでしょうか。全部掘ってしまえば簡単ですが、それではお金がいくらあっても足りない。ボーリングとボーリングの間は離れており、その間をどう推測するか。まあ、正直5割ぐらい当たればいい方かもしれません。だからこそ、みんなで議論する際に、突拍子もない意見を言ってもあながち間違いじゃなかったりする。それぐらい難しいし、面白いんです。

EPISODE 3 社会への貢献やビジョン
人の暮らしを守るダムを、
地質という縁の下で支える。
私はダムの地質調査や解析を担当することが多いのですが、ダムそのものが雨や洪水、渇水などから市民を守る役割をもっています。その根っことなるダムの地盤をしっかり調査することが、最終的には市民の暮らしや安全を守ることにつながるのだと思います。
とはいえ、地質屋としてはまだまだ若手。この仕事は、どんなに優秀であっても、やはり経験がものを言うんです。それはインドネシアで地質調査に携わったとき、経験に裏打ちされた先輩のやりとりを見ていて感じました。
地質はいろいろな構造物のベースになるので、実は重要度がかなり高い仕事だと思うんです。よく先輩たちが、社内だけでなく施工会社の人や発注者から質問攻めにされているんですよ。それだけ専門性が高い仕事だし、ちゃんと答えを出さなければならない。上司がよく言うのは「私たちの仕事は、地質の状況を設計側に通訳することだ」と。たしかになあ、と。わかりやすく、正しく通訳できる人を目指したいですね。

私の大事にする
行動指針
自己研鑽
社内で活躍している人を見ると、やはり自己研鑽を怠らないですね。私も自分の専門分野に限らず、日々精進していきたいです。
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